えねきょうの「中のヒト」インタビュー(5) 「野川で遊ぶまちづくりの会」代表・尾辻義和さん
今回は、えねきょうの活動に参加している尾辻義和さんにお話を伺いました。
えねきょうのほか、「野川で遊ぶまちづくりの会」を主宰する尾辻さんに、えねきょうや地域への想いを語っていただきます。
◎北海道の大自然の中で過ごした少年時代
尾辻さんの生まれは北海道網走市。自然豊かな環境でのびのびと遊ぶ少年時代を過ごしました。中学1年生から現在までは、町田や調布、狛江など都内に在住。とくに調布在住歴は長く、調布を愛する気持ちは人一倍です。
尾辻さんが「野川で遊ぶまちづくりの会」を立ち上げたのは1991年のこと。当時の野川は今のように土手に降りて散歩したり、川遊びができるつくりになっておらず、川沿いは柵で囲まれていたそう。
「私にとって川は遊ぶところだったから、野川で川遊びができないのはもったいないと思ってね。『親水』という言葉がありますが、水に親しむことは、子どもにも大人にも大切なことだと思います。調布を、野川を中心に自然に触れてのびのびと遊べるまちに、つまり自然と共生できる環境をつくってそれを未来に残したいという思いから、仲間3人で活動を始めました」
この「野川であそぶまちづくりの会」活動は今でも続いています。子どもたちと野川で生き物や植物の観察をする会を開催したり、親子で参加する水路清掃やお正月のしめ縄づくりをしたり。また、近隣の農家の協力をする「援農」という形で1年を通じてコメ作りを体験できる「田んぼの学校」も開いています。
◎「太陽」の恩恵はみんながもっと受けるべき!
そんな尾辻さんにえねきょうの活動に参加した理由を聞いたところ、一言、
「やっぱり太陽だよね」
というお答えが。
「稲を植えたら人間ができることは雑草を抜いたりなど、微々たるもの。コメだけでなく食物はみんな、太陽の光と水が育ててくれると言っていいと思います。太陽の熱と光さまさまなんですよね。しかも、タダ!エネルギーとしてもこれを利用しない手はないと思ったことが、えねきょうに興味を持った最初のきっかけです」
市内にある公共施設の屋根ソーラーパネルを設置するという、分散型メガソーラー事業は尾辻さんの心にぐっときたのでしょう。
「私たちはこれまでの経験で、石油が資源と思っているけれど、石油は日本で採れないのだから頼るのはよくないよね。日本には多くの資源があって、石油に頼らなくてもやっていけるだけのポテンシャルがあると思います。日照時間もたっぷりあるし、バイオマスエネルギーになりうる資源も豊富。水だってたっぷりある。実は恵まれた環境なんです。そして、ものづくりが得意な日本の技術力は捨てたものではないんです」
尾辻さんはIT開発者として、パソコンが「計算機」という呼び名だった頃から、日々めざましく発展するコンピューターの世界で活躍してきました。だからこそ、人間が創り出す技術に対して、誰よりも期待しています。
「田んぼの学校」を開催している佐須の田んぼの横の用水路を流れる水は、なんと深大寺で湧いた湧き水!水がきれいなこともあり、様々な生物が生息しています。手の上にいるのは“カワニナ“。蛍のエサになるそうで、近年はこの用水路で蛍を観測できるようになっています。尾辻さんたちの活動により、流れる水がきれいになってきた証ですね。
◎思い描く理想の姿は「水素を利用したエネルギーの自給自足」
まちづくりに数十年も注力してきた尾辻さんにとって、これからのえねきょうに期待することとは?
「太陽光やバイオマスだけでなく、日本には水がたくさんありますから水素は未来の新しいエネルギーとして期待できると思います。蓄電池で電気をためておく代わりに、水を電気分解して水素をためておけば、酸素と反応させれば電気が作れるし、副産物として出るのは水だけ。もはや人間は電気なしには生きていけないから、だったら少しでも環境にやさしい発電方法に切り替たほうがいい。地域の自然を大切にしてその中で心地よく共生するように、電気も自分たちが使う分はなるべく自分たちでまかなう『自給自足』が理想です」
地域の中で再生可能エネルギーによる発電が行われることと、身近な自然を大切にすること。どちらも尾辻さんが大切にしている「自然との共生」を目指す取り組みにつながります。えねきょうの活動とともに、尾辻さんのまちづくりも応援したいですね。
えねきょうのほか、「野川で遊ぶまちづくりの会」を主宰する尾辻さんに、えねきょうや地域への想いを語っていただきます。
◎北海道の大自然の中で過ごした少年時代
尾辻さんの生まれは北海道網走市。自然豊かな環境でのびのびと遊ぶ少年時代を過ごしました。中学1年生から現在までは、町田や調布、狛江など都内に在住。とくに調布在住歴は長く、調布を愛する気持ちは人一倍です。
尾辻さんが「野川で遊ぶまちづくりの会」を立ち上げたのは1991年のこと。当時の野川は今のように土手に降りて散歩したり、川遊びができるつくりになっておらず、川沿いは柵で囲まれていたそう。
「私にとって川は遊ぶところだったから、野川で川遊びができないのはもったいないと思ってね。『親水』という言葉がありますが、水に親しむことは、子どもにも大人にも大切なことだと思います。調布を、野川を中心に自然に触れてのびのびと遊べるまちに、つまり自然と共生できる環境をつくってそれを未来に残したいという思いから、仲間3人で活動を始めました」
この「野川であそぶまちづくりの会」活動は今でも続いています。子どもたちと野川で生き物や植物の観察をする会を開催したり、親子で参加する水路清掃やお正月のしめ縄づくりをしたり。また、近隣の農家の協力をする「援農」という形で1年を通じてコメ作りを体験できる「田んぼの学校」も開いています。
◎「太陽」の恩恵はみんながもっと受けるべき!
そんな尾辻さんにえねきょうの活動に参加した理由を聞いたところ、一言、
「やっぱり太陽だよね」
というお答えが。
「稲を植えたら人間ができることは雑草を抜いたりなど、微々たるもの。コメだけでなく食物はみんな、太陽の光と水が育ててくれると言っていいと思います。太陽の熱と光さまさまなんですよね。しかも、タダ!エネルギーとしてもこれを利用しない手はないと思ったことが、えねきょうに興味を持った最初のきっかけです」
市内にある公共施設の屋根ソーラーパネルを設置するという、分散型メガソーラー事業は尾辻さんの心にぐっときたのでしょう。
「私たちはこれまでの経験で、石油が資源と思っているけれど、石油は日本で採れないのだから頼るのはよくないよね。日本には多くの資源があって、石油に頼らなくてもやっていけるだけのポテンシャルがあると思います。日照時間もたっぷりあるし、バイオマスエネルギーになりうる資源も豊富。水だってたっぷりある。実は恵まれた環境なんです。そして、ものづくりが得意な日本の技術力は捨てたものではないんです」
尾辻さんはIT開発者として、パソコンが「計算機」という呼び名だった頃から、日々めざましく発展するコンピューターの世界で活躍してきました。だからこそ、人間が創り出す技術に対して、誰よりも期待しています。
「田んぼの学校」を開催している佐須の田んぼの横の用水路を流れる水は、なんと深大寺で湧いた湧き水!水がきれいなこともあり、様々な生物が生息しています。手の上にいるのは“カワニナ“。蛍のエサになるそうで、近年はこの用水路で蛍を観測できるようになっています。尾辻さんたちの活動により、流れる水がきれいになってきた証ですね。
◎思い描く理想の姿は「水素を利用したエネルギーの自給自足」
まちづくりに数十年も注力してきた尾辻さんにとって、これからのえねきょうに期待することとは?
「太陽光やバイオマスだけでなく、日本には水がたくさんありますから水素は未来の新しいエネルギーとして期待できると思います。蓄電池で電気をためておく代わりに、水を電気分解して水素をためておけば、酸素と反応させれば電気が作れるし、副産物として出るのは水だけ。もはや人間は電気なしには生きていけないから、だったら少しでも環境にやさしい発電方法に切り替たほうがいい。地域の自然を大切にしてその中で心地よく共生するように、電気も自分たちが使う分はなるべく自分たちでまかなう『自給自足』が理想です」
地域の中で再生可能エネルギーによる発電が行われることと、身近な自然を大切にすること。どちらも尾辻さんが大切にしている「自然との共生」を目指す取り組みにつながります。えねきょうの活動とともに、尾辻さんのまちづくりも応援したいですね。